
映画館で観たものに加え、配信やソフトでの鑑賞も含めて今月鑑賞したものを書き残していくゾ
目次
- ハンサム・ガイズ【近所のシネコン】
- ブラック・バッグ【近所のシネコン】
- 壁の外側と内側 パレスチナ・イスラエル取材記【キネマ旬報シアター】
- バード ここから羽ばたく【キネマ旬報シアター】
- RED ROOMS レッドルームズ【近所のシネコン】
- トワイライトウォリアーズ 決戦!九龍城砦【UHD】
- 最強殺し屋伝説国岡 完全版【U-NEXT】
- ワン・バトル・アフター・アナザー【近所のシネコン】
- クンストカメラ【キネマ旬報シアター】
- グリーンバレット 最強殺し屋伝説国岡 合宿編【U-NEXT】
- フレイムユニオン 最強殺し屋伝説国岡 私闘編【近所のシネコン】
- グランドツアー【キネマ旬報シアター】
- 揺さぶられる正義【キネマ旬報シアター】
- テイク・ミー・サムウェア・ナイス【キネマ旬報シアター】
- WANDA【Blu-ray】
- 箱男【Blu-ray】
- ジガルタンダ【Blu-ray】
- さよならはスローボールで【近所のシネコン】
- ホーリーカウ【キネマ旬報シアター】
- ノベンバー【Blu-ray】
- 次元を超える【近所のシネコン】
- ナイトコール【近所のシネコン】
- 私、オルガ・ヘプナロヴァー【Blu-ray】
- サターン・ボウリング【ユーロスペース】
- ハウス・オブ・ダイナマイト【シネマ・ロサ】
- 羊たちの沈黙【新文芸坐】
- 栗の森のものがたり【Blu-ray】
- ドライブ・クレイジー タイペイ・ミッション【近所のシネコン】
- ローズ家~崖っぷちの夫婦~【近所のシネコン】
- ユニバーサル・ランゲージ【キネマ旬報シアター】
- ショートフィルム傑作選【キネマ旬報シアター】
- 今月の好きになった映画【10月版】
ハンサム・ガイズ【近所のシネコン】
ナム・ドンヒョプ監督による、『タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら』の韓国版リメイク作品。
強面ながら気は優しい二人組が、とんでもなく残虐なことをしてる風に勘違いされて同時に実際にとんでもないことが起きて自体がとんでもないことに膨れ上がっていく、という話。オリジナルは多分観ていない状態だったわけだが、観てみればかなり笑えてアツい映画であった。犯罪都市シリーズでおなじみのパク・ジファンもいい感じの役で出てて良かった。

ハンサムすぎ。イヌもかわいい〜
ブラック・バッグ【近所のシネコン】
スティーブン・ソダーバーグ監督のリアル路線な諜報員モノ。エリート諜報員のジョージが世界を揺るがす不正プログラムを盗み出した組織内部の裏切り者を見つける極秘任務に乗り出す話である。で、その容疑者5人のうち一人は愛妻キャスリンであった。容疑者となる4人を自宅でのディナーに招待し、薬とアルコールでその関係性をあぶり出しちゃいつつ、あるゲームによってさらに情報を引き出していき…といった流れでなんと重要シーンがスパイモノながら食卓での会話×2回という攻めた構成であり、実際そこがとても緊張感あるのがすごかった。

撮影とか編集とか、別名義で監督自身がやってるそうな
壁の外側と内側 パレスチナ・イスラエル取材記【キネマ旬報シアター】
中東担当の記者である監督がアラビア語と英語を繰り、現地の突撃取材で現地の実態を明らかにしていくドキュメンタリー。
言語的な障壁を乗り越えたまさに生の声を引き出す取材がすばらしかった。苦しい状況に追い込まれながらも逞しく生きるパレスチナの人々や、イスラエルで壁の向こうの惨状を知らずにいる人が多い中、状況を知り兵役拒否というかたちで戦争を反対する若者など、わずかながらも希望があるという事実を知ることができて良かったと思わずにはいられない。必見。
バード ここから羽ばたく【キネマ旬報シアター】
今年ベスト級の一本。アンドレア・アーノルド監督による、ヒキガエルの分泌物をドラッグとして売って再婚資金に当てようと躍起になっているシングルファザーと生活する12歳の少女ベイリーの、行き止まりのような生活のなかで出会った不思議な男バードとの交流を描く不思議な青春映画。思わぬ飛躍に映画の魔法を感じる傑作。

パンフレットは必見!スチール写真がビビるほどすばらしいゾ!撮影しているのは西島篤司氏という、ランティモス監督とも5作組んでいる凄腕(この作品で知れてよかった…!)
RED ROOMS レッドルームズ【近所のシネコン】
印象的な気持ち悪いコワさが観てから数日抜けなかったサイコスリラー。
本業のファッションモデルの傍らポーカーで暗号通貨を稼ぐケリー=アンヌは、3人の少女が監禁・拷問・殺害されてしまった凶悪な事件の容疑者の裁判の傍聴に通い詰めていた。AIを活用したスマートな生活を送りつつ、かと思えばその凶悪事件の遺族の個人情報をネットから探し当てたりしているケリー=アンヌの時折挟まれる奇行にドン引きし、惹かれつつもやはり理解不能でとんでもなく変な緊張感に包まれる怪作であった。

印象的すぎてもう一回観たい状態
トワイライトウォリアーズ 決戦!九龍城砦【UHD】
公開時に観ていたトワイライトウォリアーズのソフトが出たので初めてのUHDを購入。視聴環境だけあったのでようやく使えた次第である。やはり面白い。メイキングもYouTubeで公開されているものが多いが、これまた面白い。
最強殺し屋伝説国岡 完全版【U-NEXT】
ベビわるシリーズの阪本監督の代表作のひとつとなる自主制作映画。というかこの作品の殺し屋が存在する世界観がベビわるに反映されている形になっている。今月3作目が出るので観ておいた。京都最強の殺し屋である国岡さんを阪本監督が密着するというドキュメンタリーの形で、デートをしたり仕事をしつつ、珍事に巻き込まれていく国岡さんが面白すぎる。かと思えば凄まじいアクションが展開されるという緩急が持ち味だと感じる。ちなみに二作目、三作目と存在感を増していく真中もこの作品から出ており要チェックとなる。阪本監督と国岡役の伊能氏、真中役の松本氏の3人は大学時代からの仲だそうな。
ワン・バトル・アフター・アナザー【近所のシネコン】
PTAことポール・トーマス・アンダーソン監督の最新作。
3時間弱あるのだが、おおまかに言えばディカプリオ扮する元革命家のダメおやじ・ボブが、さらわれた娘ウィラを奪還すべく奮闘する、といった話。カリスマ革命家でウィラの母親であるペルフィディアに痛めつけられたことで何かに目覚めちゃった変態軍人ロックジョーが執拗にボブとウィラを狙いつつ、ボブはウィラが通う謎の空手道場のセンセイに助けられたり昔の組織の合言葉が思い出せずもんどり打ちつつ、なんかとんでもないカーチェイスが展開されたりする。いわゆるビスタビジョンという35mmフィルムを横に流して使うことで一コマのサイズを2倍にする形で撮影されており映像がとてつもなく良く、まきおこるアクションやらがこれまた要所にあって盛り上がり、それでいてふんだんに笑いが散りばめられた作品となっている。
とても楽しめた一本。近所で滑り込みでIMAXで鑑賞。

(キメツやチェーンソーマンに占有されがちなIMAX…)
クンストカメラ【キネマ旬報シアター】
先月観た『蟲』のヤン・シュヴァンクマイエルによる、自宅の膨大な不思議アートの数々を収めたドキュメンタリー。ビバルディの協奏曲「四季」に乗せて(途中で逆再生したりしつつ)2時間にわたり珍作品の数々をこれでもかと観せてくれる。あまりに奇怪でしかしなんとなくテーマ性があったり、意外なほど飽きなかった。

ちょっと観る前眠気あったので不安だったが全然観てられた…!まさに唯一無二
グリーンバレット 最強殺し屋伝説国岡 合宿編【U-NEXT】
国岡さん2作目。今回は殺し屋志望の女子6人との合宿形式の採用テストのインストラクターを務める国岡さん+真中。
個性が強いゆえに学生時代に林間学校未体験の女子たちが、彼女たちなりの林間学校をこの殺し屋合宿で繰り広げる物語となる。相変わらずの変な話に巻き込まれる国岡さんと思わぬアツい展開がこれまた良い。
フレイムユニオン 最強殺し屋伝説国岡 私闘編【近所のシネコン】
ということで国岡さん3作目。今回は真中が話の中心となる。ろくに仕事をこなせず、なにかあればすぐ酒に逃げる真中だったが、元祖京都一位である父親によって実家に連れ戻されてしまう。家事手伝いとして健康的に過ごす真中だったが、国岡と大阪がやってきて本当は殺し屋をやめたくない気持ちに気づき、父親と決闘することに…といった感じ。修行パートなんかもあったりして、シリーズ屈指のアツいムードもあったりする。アクションも激アツ+長めでもう大満足な作品であった。
グランドツアー【キネマ旬報シアター】
ミゲル・ゴメス監督の最新作。1910年代に、ビルマのラングーンにて大英帝国の公務員の男の婚約者がロンドンからやってくることになり、いても立ってもいられなくなった男は逃げ出してアジア各国を彷徨うという物語。婚約者の女性もまた、圧倒的な行動力と嗅覚で男の後を辿っていくのだが…といった展開になっていく。
モノクロ映像が美しく、物語パートにくわえて、現代の現地の風景をドキュメンタリックに撮影したパート(こちらはカラー+モノクロ)も挿入され、そこに現地語でのナレーションが入る不思議な構成。日本も訪れるのだが、なんだか珍妙なナレーションに聞こえたり。個人的にはちょいと合わず、変わった構成をよく知らずに観に行って冒頭戸惑ってちょっと置き去りにされた感があったりした。

そんな時代に日本にポルトガル語話せる住職(?)いる!?的なおかしみがあったり
揺さぶられる正義【キネマ旬報シアター】
いわゆる揺さぶられっこ症候群の事件を追ったドキュメンタリー。関西テレビに企業内弁護士として入社し報道記者へ転身した上田大輔監督が、日本の報道のあり方や刑事司法の問題に向き合う中で制作された作品である。

司法やメディアのあり方を問う力作…!
テイク・ミー・サムウェア・ナイス【キネマ旬報シアター】
オランダで暮らすボスニアルーツの少アルマが幼い頃に別離した父に会いによそ者として故郷を訪ね、どこか孤独で心許ない回り道を繰り広げるロードムービー。構図がとても印象的で、それがまた彼女の複雑なアイデンティティのあり方を表しているようにも見える。色彩もきれい。監督の最近作や過去の短編なんかも観てみたくなった。

ポップだけど閉塞感がもりもりな珍道中…!クレプスキュールフィルム配給作、いいんだよな〜
WANDA【Blu-ray】
ということでクレプスキュールフィルム配給第1作であるWANDAを鑑賞。
1970年の作品であり、バーバラ・ローデン監督の唯一の長編にして遺作となる。
嫁いだ炭鉱にて、飲んだくれているうちに夫に離別されたワンダは子も職も失って、さらにはうっかり有り金もすられて居場所もなにもかも失う。トイレを借りるために閉店間際のバーに入れば実は絶賛強盗中であり、気付かないワンダはバーテンと思われたその強盗と一緒に行動をし始め、いつのまにか犯罪の共犯者となってしまい、二人の逃避行が始まるのであった。
ワンダの無気力で無感動で本当になんにも考えていなさそうな居住まいに最初はちょっとイラッとしたりしたのだが、男との逃避行の中でささやかながら新たな感情に出会っていくようなその様子には切実なものを感じたのであった。

素晴らしい一本…!
箱男【Blu-ray】
昨年鑑賞した箱男をもう一度観たくなりソフトを購入。安部公房的な世界観が映像として眼前にある面白さを体感できる作品なのである。

なんかいいんだよな〜
ジガルタンダ【Blu-ray】
昨年観た『ジガルタンダ・ダブルX』の前進となる作品。代々木公園で開催されていた「ナマステ・インディア」というイベントの配給会社のブースで購入。
駆け出しの映画監督がギャング映画の脚本を書くべく、実際のやばいギャングについてリサーチを始めるのだが…という話。題材と、終盤にかけて思いがけない展開に発展していく感じもダブルXと近くなっている。171分盛りだくさんである。
さよならはスローボールで【近所のシネコン】
最高に躍動感のない野球が、そして人生の悲哀が観られる一本。
中学校建設のために取り壊されることになった野球場で草野球チームが最後の試合に臨むのだが、どこまでもグダグダと試合が終わらない、という話。
主人公と呼べる人物は不在で、グダグダアンサンブルが繰り広げられていくのだが、「集まる」ということやその「場」の尊さがとめどなく溢れ、哀愁で押しつぶされそうになるのであった。

ゆるさからは想像もつかない感情に…恐るべし!
ホーリーカウ【キネマ旬報シアター】
フランスのコンテチーズの村にて、無軌道な18歳の青年が父の事故死により幼い妹とともにどうにか生活することになり、チーズのコンテストで一攫千金を目指す物語。
ところが思った以上に劇的に成長するわけではなかったりするのだが、友情や恋がなんとも鮮やかなに描かれるのであった。
実際に酪農に従事する人がスカウトされ俳優として素晴らしい演技をみせている作品。
ノベンバー【Blu-ray】
クレプスキュールフィルム配給作品2本目。ライナー・サルネ監督による作品である。
「死者の日」を迎える11月のエストニアのダークなラブストーリー。白が映える幻想的なモノクロ映像が戦慄の美しさな一本。農夫の娘リーナは村の青年ハンスに想いを寄せているのだが、彼はドイツ人男爵の娘に心奪われており、森の十字路にて、悪魔と契約を結んでしまい…という話になっていく。
死者が蘇ったり、クラットという使い魔を使役して隣人同士で盗み合ったりと、なんだか不穏なファンタジックさが冒頭から提示される。ムカデ人間のハイター博士役の人の遺作でもあるそうな。

クラットの造形には結構ギョッとした!映像美が凄まじいゾ!
次元を超える【近所のシネコン】
豊田利晃監督によるとんでもない一作。
ゲキヤバ宗教家のもとで修行中に疾走した孤高の修行者を追う謎の殺し屋が次元の果てで対峙することになる。
音楽がメインとなるパートがあり、しかも音量がでかいので最高なのだが、これは絶対爆音で聴ける環境で観るべきだろう。
マメ山田氏もとんでもない形で登場するのでそれだけでも必見。

変な話だけどたまらん魅力に満ちた作品!
ナイトコール【近所のシネコン】
ノーマークだったがかなり面白かったクライムスリラー。
ブリュッセルにて鍵屋の青年が依頼者を信じたがためにヤバいな鍵を開けてしまってマフィアに捕まってしまい、無実を証明するために奔走する一夜を描いたノワールでアクションもありでサバイバルな作品となっている。
アクションもすごいし緊張感ある展開にも痺れるものがあった。

大当たりな一本!おすすめ!
私、オルガ・ヘプナロヴァー【Blu-ray】
クレプスキュールフィルム配給作品3本目。
トマーシュ・バインレプ&ペトル・カズダ監督によるチェコスロバキア最後の女性死刑囚の半生を描いた作品である。
22歳で群衆にトラックでツッコミ8人を死傷させた事件を起こすにに至った道程が、モノクロで淡々と描かれていく。父親や姉との断絶、自殺未遂、入った施設でのリンチ、両親の無関心、子供の頃から阻害やいじめで心に傷を追ったまま家を出て運転手として働き始める。常にタバコを吸い、街へ繰り出しては出会った女性と体を重ねる。そんな様子が特に詳細な説明もなく時間的にとびとびに描かれていく。
最初から観ていて苦しい思いに囚われてしまったが、目が離せない作品であった。

衝撃的な一本…!
サターン・ボウリング【ユーロスペース】
パトリシア・マズィ監督の長編映画で、なかなかに薄暗い物語であった。
異母兄弟の父親が死に、父や兄と断絶していた婚外子の弟が父親のボーリング場と部屋を継ぐことになり、父親が持ち合わせていた危険な男性性を目覚めさせてしまうフィルム・ノワール。執拗なまでの暴力描写でもって描き出される悪の目覚めに戦慄する。
ハウス・オブ・ダイナマイト【シネマ・ロサ】
NETFLIXによるキャスリン・ビグロー監督の映画が配信前に劇場公開されたので観てみた。
出所不明の一発のミサイルが突然アメリカに向けて発射され、極限の19分間を3つの視点で繰り返していく作品となっている。かなりの緊張感が立ち込めており見応えがあった。
羊たちの沈黙【新文芸坐】
名作羊たちの沈黙をシネマdeシネマのお二人が語り倒すトークショー付きという破格のイベントで鑑賞。
4K版を新文芸坐のスクリーンで観ることができたのも良かった。

最高〜!
栗の森のものがたり【Blu-ray】
クレプスキュールフィルム配給作品4本目。
イタリアとユーゴスラビアの国境に位置する広大な森を舞台に、ケチな棺桶職人と最後の栗売りの女性の奇跡的な邂逅を描いた「大人の寓話」。フェルメールやレンブラントといったオランダ印象派の画家に影響を受けたというスロベニア出身のグレゴル・ボジッチ監督の作品であり、どのカットも絵画のような圧巻の美しさを誇っている。

息を呑む美しさ!
ドライブ・クレイジー タイペイ・ミッション【近所のシネコン】
グイ・ルンメイさん見たさを頼りに観に行ったカーアクション。
潜入捜査に失敗したアメリカ麻薬取締局のジョンが休暇をとれと言われてタイに行って、実は匿名の情報提供者と接触をしようとしたら相手がかつて恋仲だった組織の凄腕運転手の女性と再開し、しかも彼女は組織のトップの妻となっていて…という話。
楽しく観られる愉快な映画であったし、グイ・ルンメイさんの美しさを堪能できる良い作品である。

満たされた…!エンドロール良い〜
ローズ家~崖っぷちの夫婦~【近所のシネコン】
サーチライト・ピクチャーズの新作。『ローズ家の戦争』のリメイクとなるコメディ。
今作では建築家の夫テオ(ベネディクト・カンバーバッチ)と元シェフの妻アイビー(オリヴィア・コールマン)によるどんどん加熱していく夫婦喧嘩が展開される。双子を育てつつ順風満帆に見えたが、テオの大失態によりほぼ事業破綻となり、一方小さなレストランを始めたばかりのアイビーはその才能を見出されてキャリアを再始動する。子育てと仕事の役割が入れ替わった二人は徐々にうちにある競争心や不満などからズレが生じ始め…といった感じ。
夫婦がアメリカへ渡ったイギリス人ということで、アメリカの人とのカルチャーギャップ的なものが最初から提示されつつ、その性質やちょっとしたタイミングの差がとんでもない溝を作っていく様にもはや切なさが込み上げたり。

見応えありまくりな夫婦喧嘩!
ユニバーサル・ランゲージ【キネマ旬報シアター】
ペルシャ語とフランス語が公用語となっている架空のカナダ・ウィニペグを舞台にした結構ヘンな映画。
理不尽な教師のによる「生徒がメガネをなくして黒板が見えていないから授業中断」という状況を解決すべく少女は道の片隅の氷の中に発見した高額紙幣をどうに取り出そうと姉とともに奔走する。一方とんちきな観光スポットへ連れ回すツアーガイドや全て捨てて故郷へ帰ってきた男の行動が彼女たちと交錯していき…という話。
ロケーションやちょっとした小道具もどこかヘンで不思議な異国情緒が立ち込めるウィニペグがまず面白いのだが、かなり変な登場人物がさらに舞台を異様なものにしている。しかしながら人と人のつながりにほっこりできる映画である。

こないだ見たRed Roomsで「公用語フランスの州もあるのか〜」ぐらいのカナダ知識だったので「ペルシャ語の州もあるの!?」などと面食らったが架空の設定だと知り驚かされたゾ。かなり好きなヘン映画であった
ショートフィルム傑作選【キネマ旬報シアター】
4本の短編映画が見られる上映枠があったので観てみた。
10分未満のものから20分程度のものまでいろいろあり、ちょうど短編小説を読んだときの読み応えや短い中での気持ちの持っていかれ方に近い感覚を覚え、なかなかおもしろいなと思わされたり。
ちなみにこの短編はキネマ旬報シアターへの支援も兼ねており、入場料がそのまま支援に回る模様。こちらの映画館は絶賛クラファン中である。いったことある方は是非支援していただきたいところ…。

主に空調なんかの施設老朽化が厳しい模様。金額のハードル高いが是非支援していただきたい…!(筆者も支援している)延長が決定し、11月時点でまだ40%ほどなのである。支援はクラファンサイト以外にも映画館での募金箱・スタッフの方への申し出などでも可能となる。
映画館で鑑賞した初鑑賞の作品から5作品選定したのがこちら。
- バード ここから羽ばたく
- Red Rooms
- ナイトコール
- ワン・バトル・アフター・アナザー
- ユニバーサル・ランゲージ

良いの多かった…!来月は何観ようかな〜

