『おくびょう鳥が歌う方へ』概要
| 原題 | The Outrun |
| 製作年 | 2024 |
| 製作国 | イギリス・ドイツ |
| 監督 | ノラ・フィングシャイト |
| 時間 | 118分 |
| 配給 | 東映ビデオ |
生物学を学んできた29歳のロナ(シアーシャ・ローナン)はスコットランドのオークニー諸島の故郷へと帰ってきた。都会の喧騒の中でいつしかアルコールに溺れる日々を送ってしまっていたのだが、いろいろなものを失いようやくその習慣を脱したのであった。しかしお酒によるあまりに苦い記憶が容赦なくロナを苛んでもいる。そんななか再出発すべく野鳥保護団体に勤務しウズラクイナ(おくびょう鳥)の鳴き声を聴き取る仕事に従事しはじめ…、という話。
エイミー・リプトロットのノンフィクションを原作とし、主演でもあるシアーシャ・ローナンがプロデューサー兼主演を務めている。また『システム・クラッシャー』のノラ・フィングシャイトが監督を担当している。
『おくびょう鳥が歌う方へ』予告編
『おくびょう鳥が歌う方へ』の感想
1月に観た映画が良い作品続きなのだが、これまたすばらしい作品であった。
オークニー諸島の圧巻のロケーションであったり、悪夢のようなフラッシュバックが不意に挿入される構成であったり、シアーシャ・ローナンの演技であったり、とても見どころが多い。
過去の映像は前触れなく、かつ時系列も複雑な状態で挿入されるのだがカラフルなロナの髪色(ピンク、水色、毛先だけ水色、地毛、オレンジなどなど)で大まかな時系列が推測できる形になっている。で、その都度アルコール依存症の深刻な影響が描かれていき空恐ろしくなってゆく。
そんな心身がボロボロな状態であったり、前を向いて自分を取り戻しつつあるいきいきした様子だったりを演じきっていたシアーシャ・ローナンの精度の高さを感じさせる演技も大変見応えあり…!
そして映像・音楽・演技が渾然一体となった最高のクライマックスには不思議な高揚が去来した次第である。

ラストがとんでもなくよかったゾ! そんなわけでおすすめ!
ノラ・フィングシャイト監督の『システム・クラッシャー』も大変おすすめである。


